#08 治療前の検査ラッシュ!

さて、病気が見つかった。じゃあ、その病気を治そう・治療をしよう・少しでも身体の具合を良くしよう……という話の流れになる(ことが「普通は」多いと思う)。今回は乳がんの治療を開始するまでのたくさんの検査の話。
状況の整理も兼ねて、自分の場合の検査についてざっくりと書いてみよう。

一連の検査の流れ

【2022年 6/11】
自分で触ってみて左胸のしこりに気付く。

【6/13】
近場の乳腺外科がある総合病院へ。エコー&マンモグラフィ検査。
乳腺の専門医が今日休みで、明日来るから明日もう一回来てと言われる。

【6/14】
再び乳腺外科へ。この時点で専門医から「ほぼ乳がんですわ」と告知を受ける。
針生検を行う。

【6/24】
針生検の結果発表。乳がんの確定診断が下りる。

【6/28】
PET-CT検査を別の大きな「がんセンター」的な病院で行う。

【7/1】
PET-CT検査の結果発表。リンパに転移していることが分かった。
ここで「どこで治療を受けて行くか」決める必要が出て来た。

【7/5】
地元の実家に戻り、近くの病院で治療を受けることを決める。
目当ての病院宛てに紹介状を書いてもらう。

【7/8】
転院。転院先で腋窩リンパの細胞診、採血検査を行う。

【7/11】
造影CT検査を行う。直後に結果が出て診察時に見ながら主治医と話す。
心エコー検査も行う。

【7/15】
胸部の造影MRIを行う。こちらも直後に結果を見ながら主治医の診察。
これで治療開始前の検査がようやく全部終わる。

こんな感じである。ほぼ一ヶ月の間、検査まみれであった。あっちへ行きこっちへ行き、検査の度に何回も何回も腕に針を刺されて、「注射恐怖症」である私には地獄のような日々であった。検査の時点で既に口から魂が抜け出てしまうかの如く疲弊した。

検査というのは基本的に「何をされるか」は必要最低限しか知らされない。それで充分という人も居るだろうが、私はそうではなかった。何が、どうなって、どれくらい……そういうのを事細かに把握している方が安心出来ると言うか、不安要素を削いで行けると言うか。

「それ最初に言ってよォ!!」的な案件も割とあった(私が話について行けず忘れていただけかもしれない)ので、メモがてら残しておく。私レベルの「盛大なビビり」の助けになるかもしれないし、逆に変な恐怖を煽って余計大変になるかもしれないが。
(補足だが、私は「発達障害グレーゾーン」であり、また接触・聴覚過敏持ちでもある。「初めてのこと」に対する耐性が低く、苦痛やストレスになりやすいことも併せて明記しておく)

【乳房エコー(超音波)検査】

薄暗い個室でベッドに横になり、おっぱいをボロン!と出して生温かいジェルを塗りたくられ、超音波を出す「コロコロ」みたいな機械でグリグリされる検査である。くすぐったがりには少しツライ検査。脇腹とか、弱いんだよねみたいな。

マンモグラフィに比べて「痛くない検査」だと言われるが、技師や状況によっては結構痛かったりする。力加減とか、乳腺が張ってたりするとやはり「乳房を圧迫する」のでそれはそれで痛みを感じたりもする。

グリグリしながらその場で技師が「怪しい箇所」をマーキングして行くので、何回も同じ所をグリグリされたりピッピッとやられると「ああ、そこか。そこがヤバいんやな……」と地味に落ち込む。

【マンモグラフィ検査】

おっぱいをこれでもかと潰して撮るレントゲン。人によってはかなり痛みを感じるらしい。私はそこそこの痛みだった。ポジショニングが大事。
技師は容赦なくおっぱいを潰しに来るので、諦めよう。慈悲はない。チベットスナギツネみたいな顔して時が過ぎるのを待つだけだ。

これは検査や治療全体に言えることだが、医療関係者は最善を尽くして最良の結果を得ようと仕事をしてくれている。我々患者も、それに応えてある程度の歩み寄りは必要かと思う。

【針生検】

胸のしこりに直接、ボールペンの芯くらいの太さの「針のようなもの」を刺して細胞組織を採取する検査。精度は高く、確定診断の元になる検査なのだそうだ。
初めて見た時はその装置の仰々しさに驚いた。注射みたいなものと言えば聞こえはいいが、サイズがとにかくデカ過ぎる。こんなものを胸に刺すのか、とビビッてしまうのである。

検査は局所麻酔を打って行われる。腕とかと違って普段打たない場所に注射を刺されるとやっぱり痛いものである。心の準備とか、覚悟とか、ホラ、あるじゃん!? ……とか思ってる間に麻酔は打たれる。
「バチンとちょっと大きな音がしますよーこれを2回やりますねー」と言われ、「バチン! バチン!」とちょっと派手な音が鳴る。回数は人によるみたいだ。3回の人とかも居るらしい。

麻酔が効くので検査を行っている間痛みは感じないのだが、「刺されてる」という違和感は結構あった。そして麻酔が切れてからはずっと、私は胸の患部と脇の下が痛かった。患部から黄疸が広がり、しばらく見た目も中身も痛々しい感じだった。
なお、針生検後の痛みは一ヶ月くらい続いた。痛い時は病院で痛み止めを出してもらえる。検査してくれた医師に確認したところ、市販で手早く済ませたいなら「ロキソニン」がオススメとのこと。
痛みが出たりそれがずっと続いたりする人は「珍しい」「心因性が多い」「気にし過ぎだ」そうなのだが、物理的に痛いものは痛いのである。無理せず痛み止めを飲めるなら飲んだ方がいい。
ガマンはしなくていい。したところでぶっちゃけ誰も褒めてはくれないしひたすら「自分が苦労するだけ」なので、それが特別に好きでもないなら、やはりガマンはしなくていい。

また、針生検をした後しこりが大きくなっているようにも感じた。がん腫瘍の状況にもよるだろうが、多くは針生検をしたことによる血の塊(その内吸収されて無くなる)がそう感じさせているそうだ。
ちなみに私の場合だが、しこりは実際にこの一ヶ月で5〜9mmほど大きくなっていた。「しこりが大きくなってる気がする」は錯覚ではなかったのである。こういうケースもあるので心配なら迷わず検査をした病院に相談した方がいい。

【PET-CT検査】

点滴で検査薬剤を体内に入れ、特殊なカメラで撮影する検査。全身にがんの転移が有るか無いかを一気に調べることが出来る。多少の放射線を浴びることになるが、大した量では無いとのこと。
とにかく時間がかかる検査。2時間半〜長い場合は3時間くらいかかると見ておいた方がいい。なお前日の夜中から絶食なので検査が終わる頃にはめちゃくちゃ腹が減る。

検査着に着替える。体重測定
検査前の問診&血糖値を測るために指先にちっちゃな針をプツッと刺される(唐突過ぎて狼狽えた)
検査薬剤を点滴で入れる(薬液が入ってくる冷たい感覚が嫌過ぎ)
50分安静。ひたすら水(500mlペットボトル。私の時はクリスタルカイザーだった)を飲む
検査室で機械の台座に横になる。身体をぐるぐる巻きに固定される
30分ほど撮影。寝てていいと言われたので普通にウトウト寝た
身体に入れた検査薬剤の効果が切れるまで40分ほど安静・待機
終わり

【腋窩リンパの細胞診】

リンパへの転移が怪しいので転院先で改めてもろもろ検査することに。針生検と違って細い針で組織を採取するやつ。麻酔無しで脇の下を刺されるのでちょっと勇気がいる。
ただ、針が細いので痛みは一瞬、抜いた後も1日2日すればチクチクするのも治る。

【採血検査】

がんの治療をして行くにあたって問題はないかを調べる血液検査。小さな試験管みたいなやつ、5本分くらい取られるので採血がなかなか終わらない! 注射嫌いには地獄である。

【造影CT検査】

最初に造影剤に対するアレルギーのお薬を点滴して、その後検査室で横になってから造影剤を点滴投与→撮影というスタイル。
点滴の針がとにかく太い。だいぶ太い。なので私のように普段から注射の時に「血管が細い」「血管が見えにくい」とか言われる人は気をつけよう。ちなみに私は最初の一発が失敗、二発目に別の場所で何とか針が上手く入った。
注射すると気分が悪くなる人はなるべく早めに看護師さんに伝えておこう。私はベッドに横になって打ってもらった。
なお、痛い(いつものこと)。

最初の点滴を打って5分くらい待ったら、ガラガラと点滴を引き連れながら検査室へ自分の足で歩いて行く。
検査室で横になって、最初はそのまま撮影。次に造影剤を投与しての撮影。「造影剤が勢いよく入って行きますので」と言われる。ほんとに勢いよく液体が身体の中に入って来るので覚悟しよう(拒否権は無いしゆっくり投与も出来ない)。

で、全身が上から「カーッと熱くなる感覚」が襲ってくる。最初に喉、上半身、お股。喉の熱さは度数高めのウィスキーをストレートでグイッと飲んだ時の感覚に似てる。あと、お股ね。よく「漏らした」と感じるって事前に聞いてたけど本当にそんな感じだった。ジュンジュワアァ〜〜って感じ。

【心エコー】

がんの治療をして行く上で心臓に負担がないか調べる検査。今回人生で初めて心エコーを行ったが、とにかく痛かった。乳房エコーの比じゃない。技師にもよるんだろうか。
もうゴリッゴリに器具が肋骨に当たって痛いのなんの。痛いって言えば良かった。後の祭り。

【造影MRI】

とにかく機械の音がうるさい。これに尽きる。突発的な大きな音が苦手かつ聴覚過敏持ちの私、再び地獄を味わう。
造影剤を点滴で入れて、点滴の針を刺したまま30分くらいうつ伏せでMRIに入る。あとはひたすら轟音。

あんまりうるさくて辛かったので、途中から「これはダブステップの新曲!! ダブステップの新曲!!!!」と思い込むことで音に耐えた。いっそ検査室で爆音でSkrillexでも流しておいてくれ。その方がまだマシである。

こんな感じである。
また思い出したら検査について追記するかもしれない。

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