#11 手術前の化学療法(抗がん剤治療)開始
数々の検査を不安と共に乗り越え、ヒイヒイ言いながら乳がんについての戦闘態勢を整え、治療方針も無事に決まってさあ治療開始だ! となるまで……実に1ヶ月ちょっとの時間が掛かった。
その間、検査における造影剤の投与などで何度も針を刺された両腕は内出血だらけになっていた。2週間くらいしても内出血は治らないし、見たら見たで痛々しくて見る度に凹んだ。
私の乳がんの腫瘍は割と大きめ(3cmくらい)+腋窩リンパへの転移(6個くらい)があるので、まずは抗がん剤で叩いて小さくしましょう、それから腫瘍を取る手術をしましょう、ということになった。
私が受けることになった化学療法(抗がん剤治療)は、「AC-DHP療法」と呼ばれるもので、病院から渡された説明書によれば「HER2陽性乳がんの患者さんでは、しこりの大きさが2cm以上の場合、リンパ節転移がある場合などにAC-DHP療法が特に効果が高いという臨床試験のデータがあります。」とのこと。
ここでちょっと私の乳がんについておさらいしておこう。
・浸潤性の乳がんである
・左胸の向かって3時方向、外側の位置に3cmほどのしこり
・サブタイプは「ルミナルB(HER2陽性)」の食いしん坊タイプ
と言う訳で、抗がん剤もオールスター的な感じなのだろうか? 色んな種類のものを投与するようだ。
・AC(アドリアシン、エンドキサン)療法を4回
・DHP(ドセタキセル、ハーセプチン、パージェタ)療法を4回
・HP(ハーセプチン、パージェタ)療法を14回
こんな感じで三週間に一度のペースで抗がん剤を点滴して行くことになった。全部で22回。ええと……三週間=21日でしょ、それを22回……計算したら「462日」って数字が電卓に出てるんだけど。
一年以上抗がん剤やるんかい!!
とりあえず半年後くらいに手術しようか〜なんて話もあったけど、ゴールするまでそんなにかかるのかと今改めて計算してみてびっくり。無事完走できるといいけど。
病院で主治医の先生以外にも薬剤師さんや栄養士さんなど、色んな人から抗がん剤についての説明や指導を受けたり、「化学療法についての同意書」を書いたり、「多分このタイミングだと治療始めたらもうこの先妊娠できないよ」みたいなことを言われたり(女性としての自分の肉体と性機能に興味無いので別にいいッス派)、なんやかんや色々あった。
あと、抗がん剤を始める前に必ず歯医者に行って問題があれば治療しておいてね、と。抗がん剤の副作用に口内炎や口の中の乾き、虫歯や歯周病の悪化などがあるらしい。
私の場合、歯医者に行ったら幸い虫歯は無かったんだけど歯周病が微妙にアレだった&抗がん剤スケジュールに間に合わなかったので、現在抗がん剤治療を受けながら歯周病の治療も並行してやってる感じ。
そして、抗がん剤の点滴をするのに私の腕の血管が使い物にならない(細くて見えにくい)ということで点滴用に「CVポート」の埋め込みもすることになった。
ああ、それは、つまり。「人生初の外科手術」をしないといけないってことだ。
がん患者のほとんどがそうだと思うけど、最初は全部が初めてで何が何だかわからなかったりする。わからないと不安になる、嫌だな〜って思う。言わばピンチの連続だ。
でもやらねばならぬ。そういうことの繰り返し。
がんというのは、とにかく「強制力」の強い病気だと思う。アレをやらねばならない、コレをせねばならない。まあ、もちろん治療の決定権は患者たる当事者にある訳だが、でもそれだけやっぱり命に関わるというかどんな病状であっても「油断のできないヤツ」なんだなと。
とりあえず薬飲んで寝てれば治る類のものではないのだよな、と改めて実感するのであった。
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