#24 抗がん剤の副作用 脱毛について

2022年7月末から手術前の抗がん剤治療(AC-DHP療法)を始めて、約3カ月の月日が過ぎ去った。抗がん剤の投与後、副作用として早い段階から主に毛髪を始めとする全身の脱毛は始まっていたのだが……こうして文章にしてnoteにまとめるということは何気に初めてかもしれない。
多分それくらい「向き合いたくなかった」というか、私なりにやっぱり脱毛はショックだったんだと思う。

抗がん剤による脱毛って、要するに「三国志」で例えるところの「赤壁の戦い」レベルの一大事じゃん? という。日本で言うなら「てつはう」がヤバかった蒙古襲来・元寇とか、信長が本格的に鉄砲部隊を使い始めた長篠の合戦とか、そういうアレじゃん。
こんな例えしか思いつかないのだが、私の頭皮はかくして戦場となったのである。

抗がん剤を始める前に薬剤師さんから言われていた通り、脱毛は投与から2週間後くらいに始まった。最初の目立った兆候は髪の毛ではなく、こう言うのもなんだが、シモの毛であった。

まあシモの毛だって毎日いくらか抜けては生え変わってるものだし……とは思うのだが、トイレに行って用を足してトイレットペーパーで股間拭いて……とかしてる内に、妙にパンツに抜けた毛が刺さってることに気付く。直観的に「来たか?」と感じたのが始まりだった。

脱毛が始まった我が髪の毛、何をしてもしなくてもはらはらと時折落ちてくる。
以前は「あーバズカットもいいよね〜やりたいわ〜」くらい思っていたのだが、それでも強制的に髪が抜けていくというのはなかなかショックですねぇ。 #抗がん剤 #副作用 #乳がん

— まこと@セクマイ+乳がん (@macoto1983) August 6, 2022

そして抜け始めた髪の毛。
もうその後はわっさわっさと連日抜けて行った。脱毛に備えた事前準備として、伸びてしまっていた髪をいつものようにベリーショートにしておいたけど、それでも抜ける量は半端ないと感じた。

お風呂に入る度、シャワーを浴びる度に排水溝に絡まる……もとい、もさっと「乗った」髪の毛を掃除したり(使い捨てのビニール手袋を使うととても掃除に便利だった)……毎朝枕に付着した抜け毛をコロコロで取ったりするのが大変だった。

初めてのAC投与から16日経過。本格的に脱毛し始めた。
シャワー浴びてやさしくやさしく頭洗ってもすすぐ時に抜けるわ抜けるわ。もう止めどなく抜ける。
「あ、こりゃアカンわ」と早々に降参しました😭 #抗がん剤 #副作用 #脱毛

— まこと@セクマイ+乳がん (@macoto1983) August 7, 2022

普段だったら「もし髪型を心底自由に出来るなら、いっそ楽だし坊主頭でもいい」と思うような性格の私ではあったのだが、自発的にやるのと強制的に髪の毛が抜けて行くのとではやはり訳が違う。
「自由意思」の大切さを改めて痛感するのであった。

脱毛期のシャンプーについては特にこだわりなく、普通に今までのシャンプーを使ったりしていた。脱毛が始まると頭皮がピリピリ痛む人も居るそうなのだが、私はそれ程ピリピリしなかったので日々ソフトタッチを心がけて頭を洗ったりしていた。
ほぼ頭髪が無くなった今は、洗顔石鹸で顔と同時に頭皮も優しく洗っている。

抗がん剤による脱毛期用のシャンプーとしては、リングスジャパンとかが出してる専用のシャンプー(https://www.rings-japan.com/shampoo)なんかが良いと小耳に挟んだ。
選択肢として視野に入れておく分には良いと思う。

それから、髪型というものは驚くほど個人のアイデンティティ形成に深く関わっているのだな~と感じた。
私は性自認が女性ではない(むしろ男性寄りだ)し、髪の毛も短ければ短いほど楽で良い! くらいの気持ちで割と雑に扱って来た方だ。
それでも、やはり自分の髪の毛が病的にどんどん抜けて行くのはショックだった。その間は坊主やスキンヘッドがかっこいい海外俳優のことなどを思い出して現実逃避したりしていた。

ホラ、居るじゃん。映画「トランスポーター」のジェイソン・ステイサムとか。


「マッドマックス 怒りのデス・ロード」に出ていたウォーボーイズたちとか
フュリオサ役のシャーリーズ・セロンとか。


「ドクター・ストレンジ」のエンシェント・ワンことティルダ・スウィントンとか。


あと年代は古いけど「Sweet Dreams」の時のEurythmicsのアニー・レノックスとか。

まあ、これらの例は「実際に大舞台の表現者である彼ら彼女らが前提条件として元からかっこいい姿をしている」から似合っているのであって……しがない一般人である私はどうなんだ、という話なのだが。
それでも個人的に脱毛した後の頭の具合についてポジティブな妄想をするのは悪いことではないと思う。

ちなみに私の髪の毛だが、最初の抗がん剤から3カ月が経った現在も0.5割程度がチョロチョロ残っていたりする。完全にツルッパゲではないのだ。
それから、事前に準備しておいたウィッグはほぼ使っていない。一回だけ使ってみて、後は棚にしまい込んだままだ。

ウィッグを使わなければならない状況を強いられている訳ではないのと、ショートカットとは言え「女性的な髪型」だったのが微妙なのと(ウィッグをカットしに行くのも地味に面倒だし、メンズ用のウィッグとなると今度は頭に合うサイズが全くない)、単にかぶるのがケア帽子と比べて面倒なのと……理由は色々だ。
まあ、総合するととにかく「めんどくさい」に尽きるのだが。

お陰で抗がん剤を点滴しに行く化学療法室の看護師さんにさえ「まことさんウィッグしないの?」と聞かれる始末である。「いやあ、なんかもう面倒で……」とその時は苦笑いしながら返事をした。

とにもかくにも、抗がん剤をすると髪の毛は抜ける。
それはそれと諦めて、あとは「いかに自分が楽に、かつ健やかに過ごせるか」という方法を模索するのみである。

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